YOKOSHIMA SAVIOR
第1章-第1話
「いてて、ここどこだ?」
起き上がり、あたりを見回す。
そこは、石造りの部屋で明らかに今までいた所とは違うことに気づかされる。
「いったいどうなってんだ?」
ココにいたった経緯を思い出そうとしようとした時、1人の人物がいることに気がついた。
「あれれ?またなの?今日はトラブルが多いわね」
女が言葉の内容とは裏腹にのんきそうな声を出しながら未だに立ち上がっていない男に声をかける。
その、後ろには2人の人影が見れる。
「あの〜、いったいどうなってるんでしょうか?」
「ねえ、貴方1人?」
「そうすっけど、お姉さんは?」
女は胸を張りながら答える。
(うお!でっけえ!)
「私はダリアって言って、この学園の教師をやってるんでけど、貴方どうやってココに来たの?」
胸に見とれていたがその質問に素早く答える。
「名前は横島 忠夫。どうやって言われても、帰り道に赤い本が落ちていて、それを拾ってあけてみようとしたら、気を失って気づいたらココにたって訳っすよ」
「ん〜、見た感じ他の2人とそう変わらないわね。でも、この子だけってのは…。ま!いっか」
なんだか、無責任な話である。
「って、ココ何処なんっすか?」
「ん〜〜〜、ココは根の世界『アヴァター』あなたたち風に言うなら異世界よ。まあ〜、ついてきて。この子達と一緒に説明してあげるから」
そして……
「うわ〜、お兄ちゃん飛んでるよ!」
「おちつけ、未亜」
「ちょっと静かにしてね、ただでさえ魔力をかなり使うのに4人でレビテーションなんてしたことがないんだからね」
「ここ、どこなのよ〜〜〜!」
そういって叫ぶ未亜。
眼前に見下ろす町並みは、日本ではありえなかった。
地上に降りる4人。
「さあ、これで信じてもらえた?って君はそんなに驚いていないみたいね?」
他の2人と比べて平然としている横島を見て疑問に思うダリア。
「いや、ま〜こういうの慣れちゃってますから」
「ちょっとお前、日本人だろう?なんでこんな事なれてんだよ?」
問い詰めてくる、大河。
「いや〜、俺GSだからさ異世界に来るなんてのは初めてだけど、非常識なことが起きるのは日常茶飯事だったし……」
言っててむなしくなる横島。
「GS?なんですかそれ?」
聞いたことの無い単語に首をかしげる未亜。
「GSを聞いたこがない?……ってことは……アシュタロスって知ってる?」
「えっと……そんな名前の悪魔、名にこの本で読んだような……」
(アシュタロスの事を知らない?ってことは似ているけど違う世界ってことなのか……)
「ん〜、あのさ、学園長室に行くからその時に疑問に思っていることはわかるわよ」
「ん〜そうっすね。色々と聞くこともありますし。落ち着いたとこの方がいいっすね」
その横島の意見に賛成する、未亜と大河。
「そうですね」「まあ、そうだな」
「では、学園長室に出発〜」
なんともお気楽なダリアであった。
【学園長室でいったい何が横島たちを待っているのか?】