赤い魔術師と魔法使い 第9話
今回は、自己解釈が入ってる所があります。ご容赦ください。
強い
いや、強いことは分かっていた。だから最初から全力で斬り掛った…なのに
「斬空閃!!」
士郎は横に移動するだけで避けスピードはそのままで向かってくる。
だが武器の間合いは私の方が広い!! 私の横薙ぎの一撃は白い剣に受け流され空ぶる、空振った勢いを利用し蹴りを放つがまた防がれた
side 士郎
正直桜咲がここまで強いとは思っていなかった、詠春さんと試合したことがなければ危なかったかもしれない。
斬空閃は空を切り裂く見えない刃とそれ隠すかのように突風と同時に放つ技、極めれば突風は暴風となり、見えない刃はこの身を切り裂く事も可能だっただろう。
加減しなければ簡単に倒せるだろうがそれでは殺しかねない。
今まで戦って来たのが、人外の中でもトップクラスばかりだったから手加減するのが難しい。関係ないが俺を鍛えてくれた師匠達がどれだけすごいかを実感している。
しかも、桜咲は俺と剣を合せる毎に速さ・技のキレが上がってきている。このままどこまで付いてこれるのか見てみたいが、さっきネギ君の魔力を感じた。速く行かなければまずいかもしれないここは一つ攻めに出るか・・・・・・
side 刹那
士郎の戦い方が攻めに変わった。何か焦っているのだろうか? だが!! 負けるにしてもこのままでは終わらせない。戦っていて自分でも解る、士郎と剣を合せる度に私は強くなっていっている。
私ではまだ士郎には勝てない。しかし、自分がどこまで付いていけるかが知りたい!!
Side out
壮絶な剣と剣の打ち合い。
聞こえてくる剣戟は誰もいない広場にこだまする。
刹那の振り下ろした剣を干将で受け流し獏耶で切りかかる。刹那は後ろに跳んで躱すが剣を構え直した時にはすでに、刹那の目の前で士郎が干将を振り下ろし獏耶を振り上げようとしていた。
刹那はまだ不安定な姿勢だったが横に跳び、干将を弾き獏耶を躱す。その時すっぽ抜けたのか振り上げた獏耶が中を舞った。
「もらった!!」
刹那は剣を横薙ぎに振った瞬間たしかに見た。士郎が笑っているのを・・・結果、刹那の剣は干将に弾かれ、その手に無かった筈の獏耶で意識を刈り取られた・・・・
side 士郎
「うまく引っ掛ってくれたな」
俺はため息を突きながら言う
「長瀬見ているんなら出てきてくれ」
「やはりバレていたでござるか」
長瀬が木の陰から出てくる
「桜咲のこと頼むぞ」
俺は長瀬に桜咲のことを頼みネギの魔力を追おうと集中しようとしたら長瀬に声をかけられた
「士郎殿なぜ切らなかったのでござるか? 士郎殿ほどの腕前ならばもっと速く決着がついたはず」
「見たくなったんだよ。桜咲が俺と戦うことでどこまで強くなるのかをそれに・・・・・」
「それに?」
「切ったら怪我するし、桜咲は女の子なんだからそんなことしたらだめだろ? 敵でもないんだし」
俺は当然のように言う。アルトリアにはその考えは甘いとか言われたけど、これだけは譲れない
「女の子だから・・でござるか」
「しかも将来有望のな、納得したか? なら俺は行くぞ? 仕事があるんでな」
俺はそう言い魔力の反応を追う。かなり早い速度で移動しているな・・・・飛んでるのか?
士郎が去った後、少ししてから楓は刹那抱き上げ
「フェミニストの上に女誑しでござるか・・・刹那殿起きているのでござろう?」
「気付いていたのか」
「刹那殿の顔が「女の子〜」の辺りから赤かったでござるからな」
「わっ私は!!」
「分かるでござるよ。士郎殿は家事が得意な上に拙者達よりも圧倒的に強い。それにあの目、あれを見たら惚れてもおかしくないでござるよ士郎殿の生き方に」
「・・・・・お前も惚れているのか」
刹那は恥ずかしそうに聞く
「惚れてるでござるよ。士郎殿に敵か味方かを聞いた時にその決意に、信念に、生き方に、殺気を感じた瞬間に死を確信し戦う理由を聞いた時に隣に立ちたいと思ったでござるよ。拙者は刹那殿と同じく裏の者、主君を護り妖魔を滅し、人を殺す忍ぶ者。我等は一人にして集団、集団にして一人、人にして道具、それが忍そんな拙者があの人ならばと思った。」
「「自分の大切な者のため」・・・・かっ。そのために戦う士郎は強いな」
「そうでござるな」
「遠いな」
「そうでござるな」
「支えてやりたいな」
「そうでござるな」
「強くならないとな」
「そうでござるな」
この日二人の少女は誓う、大切な者のために戦う男に自分が出来るかぎりの協力してやろうと、そのために強くなろうと、何時か男の隣に立つために
士郎と刹那が戦っている間 桜通り
「あ・・・・・桜通り・・・」
宮崎のどかは困っていた。なんで夕映達と一緒にいかなかったのかと、木々が擦れる音を聴くだけでも怖い、だけど吸血鬼なんていないのは子供でも知っている。御伽話でしかないことも知っている
「こわくない〜こわくないです〜〜こわくないかも〜」
自分で自分に言い聞かせているが、言葉がどんどん弱くなっている
ザザァッ
「え・・・・・」
街灯の上にソレはいた、ぼろぼろの黒いマントに身を包み、魔女が被っているような帽子を被っているソレは、宮崎のどか見て口を開いた。
「27番 宮崎のどかか・・・・・悪いけど少しだけその血を分けてもらうよ」
「キャアァァァァァァ!!」
「待てーっ」
「僕の生徒に何をするんですかーっ」
ラス・テル・マ・スキル・マギ・ステル 風の精霊11人縛鎖となりて敵を捕まえろ
「魔法の射て・戒めの風矢」
ネギの魔法が敵に迫る
「もう気付いたのか・・・・・・・氷楯(レフレクシオー)」
バキキキキキキキキキキキ
ネギは自分の魔法が跳ね返されたのに驚き、確信する
「僕の呪文を全部はね返した!?(やっぱり犯人は・・・・・魔法使い!?)」
呪文の衝撃で敵の帽子が落ちる
「くっ・・・・驚いたぞ、すさまじい魔力だな」
「えっ・・・き 君はエヴァンジェリンさん!?」
エヴァンジェリンは笑いながら言う
「フフ・・・・新学期に入ったことだし改めて歓迎のご挨拶といこうか、先生・・・・いや、ネギ・スプリングフィールド 10歳にしてこの力・・さすがに奴の息子だけのことはある」
「なっなんでこんなことするんですか!! 僕と同じ魔法使いなのに!? 」
魔法薬を構えながらエヴァンジェリンは言う
「この世には良い魔法使いと、悪い魔法使いがいるんだよ。ネギ先生」
side 士郎
ちぃ、ネギを見つけたのはいいが捕まっている。このまま攻撃してもネギを巻き込んでしまう・・・・というかなんでエヴァンジェリンは下着姿なんだ?
俺はそう考えながらも投影で創ったローブを着て、顔も隠し肉体を強化しながら移動する。すでにこの身は人の物ではない。強化すればランサーよりも速くとは言えないが、ソレに近い速度で移動できる。
俺がネギ達でも視認できる距離まで近づき黒鍵を八本創り出し、牽制程度に投げようと思ったが乱入者が現れた
「コラーこの変質者ども――――――――っ!!ウチの居候に何すんのよ――――――」
ガガン
エヴァンジェリンとあれは絡繰茶々丸か・・・を蹴り飛ばす神楽坂・・中学生の運動力じゃないぞあれは、エヴァンジェリンは「あぶぶぶぶぶ――――」と言いながら屋根の上を転がっている・・・・なさけない声だな〜
「神楽坂 明日菜!!」
「あっあれ?あんた達ウチのクラスのちょっと、どーゆーことよ!?」
「見たままだ」
俺はそういって黒鍵を四本エヴァンジェリンの足元に投擲する
「貴様何者だ!!」
エヴァンジェリンは俺を睨みながら言う。ネギと神楽坂は状況が分からないみたいだ、速めに終わらせるか
「お前と同じ警備員だよ。お前は知ら無いだろうがなエヴァンジェリンA・Kマクダウェル」
俺は残り四本の黒鍵を構え忠告する。百年以上生きている吸血鬼だ、引き際は弁えているだろう。しかしここでナギの名を出すのはまずいな
「真祖の吸血鬼よ。これ以上学園の者に危害を加えるならばここで滅ぶと思え、学園の結界によって力の弱まった貴様など恐るるにたりん」
「くっ、邪魔が入ったか」
悔しそうに言うエヴァンジェリンに茶々丸が言う
「マスター此処は退いた方が良いかと思われます。敵の情報がありません」
「分かっているおい貴様!! 名を名乗れ!!」
「フン、敵に情報を教えるバカがどこにいる」
「ちっ、ぼーや今日は退いてやるよ。だが次は覚悟しておけ」
と言い残して二人は屋根から飛び降りた・・・俺ももう行くか二人が去ったのを確認してから俺もその場から移動した・・・やれやれこれから大変な事になりそうだ