「・・・・・・どうだ」

 

「予想どおりですマスター、サウザンドマスターがかけた「登校地獄」の他にマスターの魔力を抑えている「結界」があります。」

 

「やはりか・・・・で? その「結界」の範囲とその「結界」を張り続けているエネルギーはなんだ」

 

「この「結界」の範囲は、学園全体に張り巡らされています。エネルギー源は電力の様です」

 

「ふん、十年以上気付けなかったとはな・・・しかし、魔法使いが電気に頼るとは・・・ハイテクというやつか? 」

 

「(マスター私もそのハイテクなのですが)そのとおりですマスター、これで予定どおりに作戦を決行できますが・・・・・・どうかしたのですか?」

 

「いや・・・・・作戦の決行に問題はない・・・・・茶々丸お前は準備に係れ、私は少し士郎に話すことがある」

 

 

 

 

第十九話

 

「ふう」

 

俺は机の上にある資料に目を通し、間違いが無いのを確認する。今更だとは思うが、教師という仕事は思ったよりも大変だ。魔帆良学園は大学まであるマンモス学園なので、進学などの心配はほぼない為、他の学校より大変ではないのだが書類の整理などをしているとやはり大変だ。こうしてみると「藤ねえはすごいな〜」と思う

 

「衛宮先生、学園長先生が至急部屋まで来てくれと言っていましたよ」

 

新田先生が俺に言う。

 

「はい、解かりました」

 

学園長が? 俺に何の用だろうか昨日の賊はちゃんと始末したし迷惑もかけてない・・・・・・はず。それとも何等かの情報が聞き出せたのだろうか? 俺はそう思い職員室を出た。すると声を掛けられた

 

「士郎・・・今夜決行する」

 

エヴァが真剣な顔で俺に言う・・・止めても聞かないんだろうな

 

「俺に言う必要があるのか?」

 

俺が聞くとエヴァは

 

「必要は無いな・・・だがお前には言っておかないといけない気がしてな、気にするなただ『なんとなく』だ」

 

と言った。

 

「はぁ・・・出来るだけのフォローはしてやるから、あまり派手にするなよ」

 

「・・・・・・止めないのか? 坊やを殺すかもしれんのだぞ?」

 

エヴァが不思議そうに聞く

 

「「闇の福音」は女、子供は殺さない・・・・・・悪い魔法使いには悪い魔法使いの誇りがある・・・・・俺はエヴァを信じてるからな、それにネギは自分の父親であるサウザンドマスターを探している。戦いは避けられない物になるだろうし、何事も経験だ」

 

俺がそう言うと

 

「悪い魔法使いの誇りか・・・良いな、悪くない。しかし、やるからには殺すつもりでやるぞ私は」

 

エヴァそう言い歩いていった。丁度いい学園長に言っておくか、俺はそう思い学園長室に向かった

 

 

 

学園長室

 

コンコン

 

「衛宮です」

 

「入ってくれ」

 

俺は学園長の許可を貰いドアを開けると

 

「ふむ、後二人か」

 

学園長が言う。この人は良い、というか此処に居なかったらしずな先生にチくる

 

「先日はすみませんでした!!」

 

なんでいるんですか? 桜咲さん

 

「衛宮君ドアを閉めてくれんか? 関係者以外の者に聞かれると困るのでな」

 

「すみません」

 

俺はとりあえずドアを閉めた

 

「さて、来て貰った説明をしたいところなんじゃが・・・まだメンバーが揃っておらんので少し待「遅くなりました」たんでも来たようじゃの」

 

学園長の話の途中で入って来たのは

 

「やや、士郎殿も一緒でござるか」

 

「コレは大仕事のようですね・・・学園長」

 

長瀬と龍宮だった

 

「メンバーが揃ったので皆に来て貰った説明をする。昨日西のスパイから聞き出した情報なのじゃが、どうも西の過激派の一派が今日の大停電・・・夜の八時に奇襲をかけるらしい。そこで腕の立つ君達に集まって貰ったんじゃ」

 

やっぱりこのじじいは教育委員会に訴えた方がいいんじゃないのか? 俺はそう思いながら聞いた

 

「人数は解かるんですか? それに何故、学園の魔法先生達を使わないのですか?」

 

俺が言うと学園長は

 

「・・・・・人数は約20人、5人一組の四チームで過激派でも実力者らしい。学園の魔法先生達を使わないのは、経験と力量なんじゃよ。高畑先生は問題無いんじゃが、他の先生方ではどうしても足りんのじゃ。それに比べて龍宮君は狙撃の名手、長瀬君は忍、刹那君は西とも関わりの深い神鳴流の使い手で尚且つ陰陽道の知識もあるからじゃよ。これで良いかね衛宮君? 」

 

と言った。

 

「つまりヘタをして死人を出したくないと言うわけですね? 」

 

「まあ、ぶっちゃけそうなんじゃが。この依頼受けてくれんか? 」

 

学園長が言うと

 

「高いですよ?」

 

と龍宮さんが言う。学園長は

 

「普段の倍は用意しとる」

 

と言い

 

「拙者はいいでござるよ? 何事も修行でござる」

 

と長瀬が言い。続いて桜咲が

 

「私に聞く必要はありません、全てはお嬢様を護るため」

 

と言った

 

「作戦は衛宮君が立ててくれい」

 

と学園長が言った

 

「ちょっと待て、作戦ぐらい事前に立てる物だろう学園長」

 

学園長は

 

「・・・・・・じゃって、衛宮君の方が作戦立てるの上手いと思ったんじゃもん」

 

カワイコぶってんじゃね〜〜〜〜〜

 

「士郎殿、落ち着いて落ち着いて」

 

長瀬が俺に言う。そうだな、こんな事で怒っていてもしかたないよな。体は老人精神子供なじじいに怒っても無駄な事だ。俺が自分を落ち着けていると桜咲が恐る恐る学園長に言った

 

「あの集まった理由は解かったのですが、その机の上に置いてある本はなんですか? 少しですが邪気を感じるのですが」

 

俺が「本」という言葉に反応して机の上を見るとそこには魔物を封印した本「ネルガル」が在った

 

「コレは衛宮君の魔道書じゃよ」

 

と言った・・・懐かしい感じのするナニかが込上げてくる

 

「ゴメン皆、少し出てくれないか? ちょっと学園長と話す事があるから」

 

俺は笑顔で皆に言い出て貰った。・・・・・・・俺は少し顔色の悪い学園長に歩みよる

 

「さて、とりあえずお仕置きの時間だ」

 

 

 

 

 

 

俺が刹那達を部屋から出して五分程してから声を掛け少し汚れた部屋に入いって貰った

 

「あの学園長は・・・・・・」

 

刹那が聞いてきたので俺は

 

「少し疲れたとか言って寝てるよ」

 

と言った。出来れば永遠に眠らしたかったけど

 

「とりあえず作戦会議は違う所でしよう」

 

俺は皆に言い学園長室を出た。場所を変えるといっても特に思いつかなかったので俺の部屋で作戦会議をする事に話は纏まった。少しして自室の前に着いたのだが

 

「中から人の気配がする」

 

俺がそう言うと三人は直ぐにドアから離れ何時でも動けるように構えた。俺がドアを開けようと手を伸ばした時いきなりドアが開き、

 

「グズグズしとらんでちゃちゃっと入らんか馬鹿弟子」

 

怒られた。しかも理不尽に

 

「なんでいるんですか? 師匠」

 

とりあえず俺は、自分の師であり俺の世界では「魔道元帥」と呼ばれている吸血鬼に言ってみた。他の三人は状況に着いて行けずに固まっている、俺は三人に「とりあえず部屋に入ろう」と言い自分の部屋に入った。するとそこには、勝手に紅茶を入れ飲んでいるハッチャケ爺と

 

「あら、お帰りなさい狼さん」

 

性悪シスターが居ました。ゴッドこの間言った事は取り消しますから助けてください

 

「呆けてないで後ろのお嬢さん達に座って貰ったら? 」

 

俺は内心ビクビクしながら椅子に座った。長瀬達も俺に続いて座るが誰も喋らない気まずい沈黙が部屋に満ちるが、紅茶を飲みを飲み終わったのか師匠がカップを置き口を開いた。

 

「さて、ワシとカレンが来た理由を言いたいのだが、先に自己紹介をしておこう出来ればお嬢さん方にもして貰いたいのだがいいかね? 」

 

「は、はあ」

 

師匠がの提案に桜咲がなんとか言葉を吐く

 

「ではまず、ワシの名前はキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグと言う出身は此処とは違う世界でそこに居る衛宮 士郎の師でもある」

 

「ちょっと待ってください、此処とは違う世界とはどういうことですか? 」

 

師匠の言った言葉に龍宮さんが反応する

 

「言った儘の意味だが? 士郎お前はその辺の説明はしていないのか」

 

「していませんよ、彼女たちと仕事をするのは今日が始めてですし言う必要も無いような気がするのですが」

 

俺がそう師匠に返すと師匠は「この馬鹿弟子は」と言い

 

「この馬鹿が説明しとらんようなので説明するが、ワシを含め此処に居るカレン、士郎は此処とは違う、似て非なる世界「平行世界」の住人じゃよ。平行世界とは・・・・・・・・・」

 

と師匠の長々とした説明があり龍宮さんは一応納得した様だが、長瀬と桜咲は???と言った感じだが取り敢えず、異世界の人と言う事で納得したらしい。するとカレンが「次は私ね」と言い自己紹介を始めた

 

「私の名前はカレン・オルティシア。今は紫陽花カレンですけど、二年前に士郎に殺されて犯された上に拉致された者よ」

 

と誤解されまくりの発言を素敵な笑顔で言ってくれました。そこ!! 犯罪者を見る目でみるな!!

 

「誤解を招く様な言い方をするな!!」

 

「あら大体合ってると思うけど、狼さん? 」

 

この後、誤解を解く為に一時間ほど熱弁した。

 

 

「はあ、はあ、と言う訳だから本気にするなよ」

 

「拙者は信じてたでござるよ。士郎殿」

 

だったら目を合わせろ長瀬

 

「私も信じてましたよ? 」

 

何で疑問系なのですか桜咲さん?

 

「・・・・・・・・・・」

 

無言で見ないでください龍宮さん

 

「皆、気を付けてね。後ろを見せると襲われるわよ」

 

「まだ言うかこの性悪シスター!! まあいい、一応俺も自己紹介しておく。名前は知っていると思うけど衛宮士郎だ。歳は十八で一応人間のつもり、ちなみに今の姿は14〜15ぐらいの姿にしている」

 

丁度良い機会だったのである程度のこと言っておく事にした

 

「18? 衛宮先生は14歳だと聞いているが? しかも姿を変えている? 私も魔法のことは多少知っているがそんな魔法は聞いたことが無いので余り信じられない、幻術とも違うんだろう? できれば本当の姿を見せてくれなか?」

 

と龍宮さんが言い。桜咲と長瀬も興味在りますと言った目で見てくるため

 

「着替えてくる」

 

と言って寝室に行って服を脱ぎ、姿を変え違う服を着る(黒の長ズボンで上は黒のシャツ志貴が選んでくれた物)リビングに戻って見ると三人に無言で見られた。なんでさ? その後三人がそれぞれ自己紹介をしてから師匠が来た理由を話してくれた。

 

「ワシ達が来た理由は、お前の私物を渡すためだ」

 

「へ? 私物は全部持ってきたと思うんですが・・・」

 

「何を言っておる。新しく手に入れた聖骸布にお前の養父の銃、それに橙子の事務所に置き忘れていた魔具その他諸々トランクケース一つ分あったぞ。カレンが居るのはお前の家に在る物を、持って来て貰うためと整理してもらうためじゃ」

 

あ〜確かに橙子さんの所に置きっぱなしのがあったけ

 

「橙子に感謝しておけよ、聖骸布はお前様に加工してくれたようじゃし。銃の方もルーンを刻み、お前が使えるように整備してくれたのだからな」

 

「ええ、今度お菓子でも作って置くので持って行ってください」

 

と師匠に言うとカレンが

 

「あら、私には無いのかしら? 彼方の家に行って遠坂の姉妹に色々と言われたのに」

 

と言う

 

「ちゃんと感謝してるから聖母(マグダラ)の聖骸布をコッチに向けるな!! 」

 

部屋の時計が七時丁度を刺している、早く作戦会議を始めないと

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「さあ、とりあえずお仕置きの時間だ」

 

「えっ衛宮君話し合おう・・・と言うより助けて!! 」

 

学園長が必死に言うが関係無い、今日こそその根性叩きなおす!!

 

「黙れ、どんなに弁解しようともキサマはここでDEAD・ENDだ」

 

俺はそう言い学園長にアイアンクローをする・・・・・・本番は此処からだ!!

 

「俺の拳が怒りで燃える!! 愚者を潰せと轟き叫ぶ!!」

 

「衛宮君本当に燃えとるぞ!!それも真っ赤にぃぃいぃぃぃたたたたたたたたた」

 

学園長が何か言っているが聞えない、俺はそのまま学園長を吊り上げる

 

「必ぃぃぃ殺!! ゴッ○フィ○ガー!!天罰覿面!!」

 

「ぎぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

悪は滅びた!!

 

 

 

「まだ・・じゃ・・・まだ・・死ねん・・よ曾孫の顔を見るまでは」

 

 

すまん、滅びる筈がなかった