赤い魔術師と魔法使い 第2話

 

今、俺の目の前にいる人は近衛近右衛門という名前らしい。親切にも俺の体が元に戻るまでの数十分何も言わずに待っていてくれた。

 

「所で士郎君、幾つか質問しても構わないかね?」

 

「いいですよ。でも、答えられる質問には答えますけど、答えたくない事もあるのでそれでいいのなら。」

 

「ああ、構わんよ。ワシが質問したいのは一つ、君は魔法使いか? 二つ、何所から来たのか? 三つ、これから往く所は在るのか? 四つ、君は・・・敵か?」

 

「一つ目の質問の答えは、「Yes」厳密に言えば俺は魔術師です。 

 二つ目の答えは、異世界・・・と言った方が解りやすいと思います。

 三つ目の答えは、特にないです。

 四つ目に関しては・・・・・アンタ次第だ。近衛翁」

 

「そうか・・・ワシ次第か、・・・まあ敵ではないと思ってもよいという事じゃな。」

 

「アンタが何もしなければな?」

 

「士郎君、さっきやった様に姿を変えられるのかね?」

 

「ええ、たぶん自分が想像できる年齢位なら、できると思いますが・・・それが、なにか?」

 

「ふむ、士郎君突然じゃが、うちの学校に通わんか?」

 

「俺が異世界から来たのはスルーですか?! 」

 

「そんなもん君が今此処におるんじゃから信じるしかないじゃろう。それに、往く所も無いのじゃろう? 此処の学生になってくれれば衣食住は確保できるぞい。」

 

「いやその前に何故に学生? 普通、教師とか警備員とかじゃないんですか?」

 

「おお、警備員もやってくれるのか。それは頼もしいの〜。 なぜ生徒かというとな、実はネギという子供先生を影から助けてほしいのじゃよ。つい此の間来たばかりの魔法先生なのじゃが、何分まだ十歳じゃからの精神的にもキツイじゃろうから、歳の近い友達か頼れる兄のようになってほしいんじゃよ。」

 

十歳で先生? この人は労働基準法という物を知っているのだろうか? ていうか、犯罪だろそれ

 

「士郎君。犯罪はバレなければ犯罪ではないのじゃよ。」

 

ヤバイ、ヤヴァイよ、この人師匠達と同じ世界の人ダヨ

 

「引き受けてくれるじゃろ、士郎君」

 

「・・・・・・・ワカリマシタ」

 

「それでは、警備員としての給料の商談といこうかの〜」

 

「フォフォフォフォ、ワシの事は学園長でいいからの〜」とバルタ○ン星○のごとく笑う学園長と俺は、給料の商談に入った。

 

 

 

 

 

ちなみに、結構な額の代金をもぎ取れたのは当然の事だろう・・・・師匠たちに感謝だ。(こんなことだけ(涙))

 

 

 

そんな訳で朝になりました・・・・・・どうなるんだろう・・・気が重い

 

 

 

side ネギ

 

今日、朝早くから学園長から呼び出しがあった。・・・・・・・・・どうしよう〜、もしかして昨日の惚れ薬のことがバレたのかも知れない。僕・・・先生辞めさせられるかもしれないよ〜

とネガティブ思考まっしぐらの、ネギだったが学園長の口から出た言葉は全く違う物だった。

 

「ネギ先生、なぜ固くなってるかは解らんが紹介しよう。この子は衛宮 士郎君じゃ、今日からネギ先生の生徒になる。頑張ってくれ」

 

「はい?」

 

まぬけな声を出して返事をしているが、内心「よかった〜」と思っているネギ少年だった。

 

 

 

 

今、僕と士郎さんは廊下を歩きながら話をしている。

 

「それにしてもネギはすごいな〜」

 

「なにがですか? 」

 

「十歳で先生をしている事がだよ。俺が十歳の頃は遊んでばっかりだったからな」

 

「そんなことはないですよ。僕失敗ばかりしてるし、昨日もアスナさんに迷惑かけちゃたし・・・・」

 

「まあ、なにも出来ないかもしれないけど、困った時は頼ってくれ」

 

と笑いながら僕の頭に手を乗せてなでてくれた。お兄ちゃんってこんな感じなのかな?

 

二人はその後、「学校じゃない時は、お兄ちゃんて呼んでもいいですか?」とか話したりしていた。 

その時、士郎がネギと喋りながら「弟っていいな〜」とか思ったのは、士郎だけの秘密だ

 

「ここが教室です、シロウさんは少し待っててください。」

 

ガラララ〜

 

「起立、礼、おはようございまーす」

 

「みなさん、おはようございます。」

 

「今日は、新しくこのクラスに入る友達を、紹介します。」

 

「ちょと、朝倉なんで教えてくれなかったのー」

 

「くっそーアタシの知らない大スクープがあるなんてー」

 

「先生、どんな人なんですかー?」

 

「えーと、見てもらえば分かると思うので、シロウさん、入ってきてくださーい」

 

やっと呼ばれたか、それにしてもみんな声が高いな、声変わりしてないのか?まあ、入れば分かるか。

 

ドアを開いて教室に入る、そこでまっていたのは女の子だらけの教室でした。・・・・・・なんでさ

 

少し呆然としていたが、自己紹介をしてしまえばなるようになるだろう。・・・・・たぶん

 

「衛宮 士郎といいます。これからよろしくお願いします。」

 

「か」

 

「カ?(カーディフ?)」

 

「「「「「かっこいいー」」」」」

 

「どっからきたの?!」

 

「何人?!」

 

「髪、染めてるの?!」

 

と叫び声&質問攻めにあった上に揉みくちゃにされました。・・・・やばい、意識が跳びそう

 

「いい加減にしなさい!!」

 

たっ、助かった金髪の人ありがとう〜〜

 

「「「「「ええぇぇぇ〜〜〜〜〜」」」」」

 

「出席番号順に質問しましょう。」

 

ゴット、やっぱり質問攻めにはなるのですか?

 

「じゃあまず、私からね。衛宮くんはどこから来たんですか〜」

 

「ロンドンからだ」

 

「髪は染めているんですかー」

 

「これは、地毛だ」

 

「何人ですかー」

 

「これでも日本人だ」

 

「インタビューしていいですか。」

 

このクラスで、一番質問させてはならない人物に当たってしまった。

そう、彼女の名前は朝倉 和美、麻帆良学園中等部2−Aのデータベース、麻帆良パパラッチその人だ

 

「別に良いが」

 

「まず、身長は何センチですか」

 

え〜とたしか十三すぎてから、気持ち悪いぐらい急激に背が伸び始めたから・・・・・(今は十四歳の時の姿)

 

「176ぐらい」

 

「趣味はなんですか」

 

「刀剣類の収集と自己鍛錬」

 

「特技は」

 

「機械の修理と、家事全般」

 

「初体験はいつですか」

 

「それは・・・・・・・って関係ないだろノーコメントだ(あっぶね〜言いそうになった)」

 

「チッ」

 

「今、舌打ちしなかったか?」

 

「するわけないじゃない。では最後に、このクラスでかわいいと思った人、三人を言ってください」

 

「拒否権は?(雰囲気的になさそうだけど)」

 

「なしです」

 

「はい・・・・・ネギ先生、名簿見せてください」

 

「あ、どうぞ」

 

「えーと長瀬 楓さんと、桜咲 刹那さん(俺の放った微弱な殺気に直ぐ反応したからな)それと・・エヴァンジェリンさん・・(少しだけイリヤに似ている)かな?」

 

「拙者でござるか〜(かなり強いでござるな)」

 

「・・・・・・・(できる)」

 

「ふん(なかなか分かってるじゃないか)」

 

上から楓 刹那 エヴァの順です。

 

「これで良いですか?」

 

「ありがとうございました〜」

 

「なあ、ウチからもええ」

 

「なんですか? (たしか、学園長のお孫さんだったな)」

 

「なんで、女子中に男の子の衛宮君が来たん?」

 

「・・・・・学園長が」

 

「ごめんな〜ウチのおじーちゃんが後で凹ましとくから、許したってな〜」

 

「別に、怒ってないからいいよ。(凹ます?)」

 

「えと、自己紹介も終わったので、授業を始めます。シロウさんの席は・・・エヴァンジェリンさんの隣です」

 

「よろしく、エヴァンジェリンさん」

 

そう言って俺は席に座る。一時間目は英語か、

 

 

 

 

 

放課後、歓迎会があってネギ君の「お兄ちゃん」発言が在り、また質問攻めにあった。 疲れた〜〜